昭和の⽯油王
新津恒吉 (1870-1939)
新津記念館は、新津恒吉(つねきち)翁が、外国⼈賓客のゲストハウスとして昭和13年に建てた⻄洋館です。当時の職⼈の技術の粋を集めた⾒事な洋館は、恒吉翁の収集した美術品とともに⼀般公開され、今も来館者の⽬を楽しませています。
さて、⽯油の精製と販売において巨万の富を築いた恒吉翁とは、どのような⼈物だったのでしょうか?ここでは、丸新グループ創立者の⽗であり、郷⼟‧新潟の発展に尽⼒した恒吉翁の⽣涯をご紹介します。
新津記念館は、新潟県三島郡出雲崎町出⾝の⽯油王‧ 新津恒吉が外国⼈迎賓館として昭和13年(1938年)に建てた⻄洋館です。
1階には「イギリスの間」、2階には「フランスの間」と「⽇本間」、
3階には「ドイツの間(⾮公開)」があり、 表情の異なる内装が施されています。
和館(外観のみ公開)や庭園も公開しており、散策ができます。
新津記念館は、新津恒吉(つねきち)翁が、外国⼈賓客のゲストハウスとして昭和13年に建てた⻄洋館です。当時の職⼈の技術の粋を集めた⾒事な洋館は、恒吉翁の収集した美術品とともに⼀般公開され、今も来館者の⽬を楽しませています。
さて、⽯油の精製と販売において巨万の富を築いた恒吉翁とは、どのような⼈物だったのでしょうか?ここでは、丸新グループ創立者の⽗であり、郷⼟‧新潟の発展に尽⼒した恒吉翁の⽣涯をご紹介します。
新津恒吉翁は明治3年、新潟県三島郡出雲崎町に⽣まれました。9歳で⽗を失い、翌年から雑貨商の⾒習い⼩僧となります。18歳で家業の⼩間物⾏商を継ぎ、23歳より⽯油精製業を始めます。38歳の時、能代川の⼤⽔害で⼯場が流出。事業はふりだしに戻りますが、新津市の⽯油発掘業者‧中野貫⼀⽒の知遇を得、その後業績は上昇に転じます。55歳で不洗浄揮発油を発売、その名を全国に知られるようになりました。
⼩さい頃から⾝近にいた親戚筋に当る義雄⽒を養⼦として迎え、義雄⽒には「⼀流の教育を与えるが、余分な財産は残さない」ことを告げた上で、昭和10年、2つの建築事業に着⼿します。1つは新潟市⺠のため私財を投じて公会堂を建てて寄付すること。もう1つは、⾃宅の⼀⾓に迎賓館としてのゲストハウスを建てること。かくして昭和13年、公会堂とゲストハウスがそれぞれ完成し、公会堂には翁の銅像が建⽴されました。しかし翌14年、翁は69歳でこの世を去ります。結局、このゲストハウスに外国からの賓客を迎えることは⼀度もありませんでした。
新津恒吉翁は全国的にも豊富な産油量を誇った⽯油の国‧越後にあって⽯油精製に⽣涯をかけ、⼀⼈⼀業主義を貫きました。また、新潟市公会堂に⾒られるように、地域社会への貢献を⼤事にした⼈物でもありました。新潟市公会堂は新潟市⺠芸術⽂化会館(りゅーとぴあ)に姿を変えましたが、翁の精神を伝えるゲストハウスは新津記念館として修復され、⼀般に公開されています。なお、新潟市⺠芸術⽂化会館前には翁の銅像があり、1階には新津記念室が設けられています。
重厚かつ気品ある内部装飾を随所に施し、 フロアごとにイギリス、フランス、ドイツ様式にまとめあげられた欧風バロック調の洋館は、 まるで重箱を重ねたと表現されるほど壮麗で、
日本間との見事な調和と共に落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
平成10年(1998年)には県内初の有形文化財建造物の登録を受け、 丸新グループのシンボリック的な存在となっています。
建築から90年近く経った今でも、戦後の新潟市の発展を旭町の高台から見守りながら、
ありし日の恒吉翁の昔日の想いと昭和の叙事詩を蘇らせてくれます。
原設計 | 竣 工 | 昭和13年(1938)4月 |
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設 計 | 大友 弘 | |
施 工 | 合資会社 清水組 | |
構造・階数 | 鉄筋コンクリート造 地上3階(塔屋付) 地下1階 | |
面積 | 敷地面積 | 1,738.40平方メートル |
建築面積 | 319.46平方メートル | |
延べ面積 | 636.16平方メートル |
新津記念館では、和館と庭園を公開しています。
この和館は、昭和3年(1928年)に、それまで工場で寝泊りしていた新津恒吉が、初めて自宅として建築したものです。建物は入母屋造り、屋根は鳳凰造りに、又鬼瓦には新津の『新』と火伏の1つ、雲龍模様が彫られています。
また庭園には十二支の彫刻のある灯篭や樹齢100年を超える松の植え込みをはじめ、エノキ・梅・ツツジ・タブ・モミジ・クロマツ・ シュロ・サルスベリ・センリョウ・マンリョウ・
ヒメリンゴ・クチナシ・ウバメガシ・サンゴジュ・ゲッケイジュ・キンモクセイ・バラ等の樹木を見ることができます。
原設計 | 竣 工 | 昭和3年(1928年) |
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設 計 | 不詳 | |
構造・階数 | 木造瓦葺2階建 土蔵造瓦葺2階建 | |
面積 | 敷地面積 | 1,563.67平方メートル |
建築面積 | 396.20平方メートル |
平素はご来館いただきまして、ありがとうございます。
新津記念館は大規模な点検及び修繕工事のため、2024年度(2024年4月~11月)の営業を休止させていただきます。
営業再開は2025年4月上旬の予定です。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
所在地 | 〒951-8122 新潟市中央区旭町通1番町754番地34 |
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開館時間 | 2024年度(2024年4月~11月)の営業を休止中です。 |
休館⽇ | 2024年度(2024年4月~11月)の営業を休止中です。 |
⼊館料 ‧ 割引制度 | ⾼校⽣以上800円 ⼩‧中学⽣400円 割引制度のご案内(PDF) |
お問い合わせ | Tel.025-228-5050 Fax.025-228-5123 |
新潟⼤学医学部を⽬指してお越し下さい。
観光バス(新潟駅前バスターミナル発)が、本館正⾯⼊⼝に停⾞します。